ロボット好きには是非 ロボット残党兵
無骨さの漂う筆致で描かれる特異でオリジナリティに溢れた世界観、『サイボーグ009』に近似した悲しい運命を突き進むロボット兵器たちの葛藤(改造に積極的か否かの違いはあるが)、重厚な物語の中に潜む軍国主義へのニヒリズム、そしてロボット兵器の時折見せる大袈裟で人間味を残した動作のシュールなスラップスティックなど、見所満載。
タイトルも『ロボット三等兵』のオマージュで、「残党=(身体に欠陥を抱えながらも)生き残った兵士たち」という物語にピッタリの言葉を当てていて納得である。
物語の大半を占める戦闘シーンでのロボット兵器の活躍から見て取れるように、著者のロボット好きは明らかであるし、きっとロボット好きには堪らない漫画なのではないか。